こんにちわ!こんにちわ!私というものです!
バリバリの現役高校生であって、好きな漫画はズバリワンピース!!だよね!














Dramatic...0






















うん。それで?っては言わないでください。ただ単に心の中の自己出張は大きいほうなだけなんです。
面倒な突っ込みはなしにしよう!どうせほかに紹介できることないし、一般人だし。
だからワンピースが好きだからって自分も海賊王を目指す!なんて言う訳でもないし。
むしろそんなのが本当に存在する事すら疑わしい現代だ、さみしい話。
平凡だ、自分はびっくりするくらいそこらへんにいそうな高校生だ。 あまりにも単調でありがちでさながら背景ですぜ!って括られる仲間とおんなじ。
だが、いくらの平凡であっても、こう言った経験は出来るものなのだな、と、思いながらに は瞳を閉じた、確かに何もない、面白い事も言えない。
だが面白いのは、それが自分に問いかけられるという理性でありながら、ここが夢の中であるという事だ。
意識と、この現実味、恐らく感覚までもがしっかりと身に享ける事が出来る――この恐ろしい夢のかたち…。
普通の夢ではさらさら味わえないものだ。はどきどきしながらも、この体験に感激した。
瞼を閉じても、色の落ちない世界、明かりは瞼を抜かして光を注ぎ、その中の自分すら暖かくくるんでしまう。
―――そう、こういう映画とか漫画でよくある感じの…すごい…。

まるで海の様な、漂いに体が流れてゆく、水の様なものの中でだらりと垂れ下がる足たちが、
まるで見えない何かに支えられて重力に衝立を立てている。水の中だってこんな浮遊は無い。
旋律の様な波たちが頬や腕にかかったとしても、水では無い。(況してや夢という事に過ぎないのすら分かっている。)濡れない。
まるで空を浮いているみたいな、

”――――そうだ、ここは空だ。”

降ってきたその答えに、が頭を動かせば、確か一つ瞬きするまでは、そこにいなかったはずの男が立っている。
は驚いて何度か瞬きをした。揺らいでいた足が、気付けば直立の体制で停止していた。目の前の男も、同じに、
…いや、男と表すには現実味がありすぎて、かといって人間離れしているわけでもない。
人間に見えないのだ。目の前の男が、自分にも理解できない。
「誰…ですか、」
「まぁ、そうだな、敢えて言うなら神様に似たようなもの。特に縁は無いけどね」
「かっ…!?」
かみさま!そうきたか!
は驚きに一瞬その体を強張らせた。が、夢であると考えなおせば、先ほどからの続きだと言える話だ、
何ら驚く事もない。今日の夢が初体験だらけって事でしかないだけだ。
男は微笑んだ。意味も分からない。これは何の夢であって、一体いつ覚めるのだろうと、は困惑に揺れて声を落とした
「へんな夢…早く覚めてほしいのに…」
「それじゃあお前が後悔するよ、」
「なにそれ、」
言葉を濁せば、その反応をまた楽しむように受け取って、男はにこりと笑いかけた。
そして、こんな事を言ってのけた。

「ここ、シャボンディ諸島の空なんだよ、」

「………ん……うんんんん???」

は、テストで自分が世界一だとでも言われたような気分になった。いやきっとそれ以上だ。
意味も、想像も、ましてやその話を自分の中で整理する事もままならない。
男が思った通りという顔をするので、何か恥ずかしい夢でも見ているようだ。
――…何を言っている?。いや、夢だからこんな変な願望的なものが…、だったら確かに起きたくはないけど…
両手で頬を覆う、思った以上に熱い。驚いた、こんな夢が見れるなんて。

「うん…こんな夢は起きるなんて勿体ない…いきたい、」
静かに微笑もうとしたのに、自分が落としたその一言を、男はまた唐突にも言い返してきた。
「あ、何回もソレ言ってるけど、ここに行くのは現実だからな?わかってるか?」
わかってるか、て、わかる事なの?え、なにそれ!
言っている事が恐ろしいほど非現実的だ、めまぐるしく頭の中で交錯してゆく言葉が、知っているその二次元の言葉達が、今ここで自分と触れ合うとでも?
「なにそれ…私は本当に夢からこっちの現実にいくって事?」
「ああ、見事にトリップ!夢見てぇだろ」
「だって夢じゃないの?!信じられない!」
言葉を尖らせて、目の前の男に言い放てば、男は男で何を、と眉をあげた、何時までも不信感に身を固まらせる自分に苛立ちを表している。いや、本当に怒りたいのは私のはずではないのだろうか、
「わかんねえか!お前が今からワンピースの世界にいくんだよ!」
「わかんないです!信じられないです!」
「ああ!もう、ややこしいこというな、どっちにすんだよ、」
「ど、どっち、って…」
「そこまで言うなら行かないでもイイってんだよ、またいつも通りに生きればいい、」
「何…そんな、ほんとみたいに…」
「本当だってんだろ、いい加減まじめに考えろ、いくの?行かねえの?」
また、男が落ち付いた調子で言い渡した。選択があまりにも究極すぎる。
「で、でも、帰っては来られないの?」
「無理だよ、人生をどっちで送るか選べっつってんだよ、用は」
「え、ま……まってよ、そんな…、本当だとか言われたら…」
――決められないよ、て。思い、きっとすぐには決められないぞと思う猶予と、またゆっくり考えようという私の浅はかさは、すべてが誤算だったらしい。


「悪いな、待つのめんどくせえ、落とすぜ」

「へ、え、ええ、え?????」

「頑張れな」

言葉の終わり、一瞬にして、その浮遊感がきえた。
そしてそれに声をあげる前に、体はその地球の中心へと引きずり降ろされていく!
その時に初めて理解した、ここは上だったのだ、水の中でも夢の中からも解放された、
…―――ワンピースの、空?!

「うっ、ひゃああぁああああぁあ!!!!」

まってまってまってまってえええええええ!
だめでしょこんなの!落ちてる!私落ちてるよ!風が痛い!冷たい!しぬ!

そのとき、上のほうで男が大きな声で叫びあげた、耳鳴りのジンジンする膜に、容赦なく、届きすり抜けた、

!!とりあえずなんかしら簡単には死なないようにする!がんばれなあ!!」



が、んばれって、

あ、いたい、

脚が上にあがって、自然に、頭が下に、


このまま、落下したら、

間違いなく死ぬ、




死んじゃう、











どうしよう!!!






























(20090428)